歯にワイヤーつける矯正治療はしないのですか?
 と、よく聞かれます。
答えは、はいそうです。
 新規の矯正治療では、歯にブラケットという矯正装置をつけてワイヤーで歯を動かすワイヤー矯正治療はほとんどしません。
 理由は、インビザライン(マスピース矯正)の方がワイヤー矯正治療より優れている点が多いので、インビザラインの子供用のマウスピース矯正であるインビザラインファーストをメインに現在行っています。
ワイヤー矯正治療は、装置がつけっぱなしですので、ギンギラギンになりますし、違和感があり、装置によって、お口の中がこすれて痛くなりやすく、歯磨きがしにくいので、虫歯になりやすくなります。
 接触プレーがあるスポーツは、装置によってお口の中を切る恐れがありますので、できなくなります。
 管楽器のようにお口を使う楽器もできなくなります。
 ワイヤーにブラケットの縛り付けてますので、新しいワイヤーをつけた数日間は、歯が痛くなります。
 ワイヤーによって歯を動かしますので、治療がうまくいくかどうかは、ワイヤーを曲げる職人芸にかかっています。

インビザライン(マスピース矯正)は、このように透明で目立ちません。
 つけていても他人にはわかりません。
 とても薄いで、違和感が少なく、つけているのを忘れるぐらいです。
 取り外しができますので、記念写真の時は思いっきり笑ってください。
 スポーツもできますし、管楽器もできます。
 この透明でうすい装置をアライナーと言います。
 インビザラインは、アメリカのアライン・テクノロジー社という会社が開発しました。
 お口の中をスキャンして、そのデータをアライン・テクノロジー社に送り、アライン・テクノロジー社のソフトウエアを使って、治療計画をたてて、3Dのシュミレーションを見ることができます。
 そして、カスタマイズされたアライナーが製造されます。
 インビザラインは、世界で1000万人を超えました。
1000万人分のデータと安心があります。
ワイヤーを曲げる職人芸のワイヤー矯正と
 1000万人分のデータと安心のインビザライン。
 どちらが優れていると思いますか?
ネットではインビザラインの欠点として、
 アライナーを使わないとなおらない。
 抜歯する矯正では不利。
 とよくあります。
 アライナーは透明で薄く違和感が少ないので、普通は特に使えないことはないと思います。
 抜歯する矯正治療では、奥の歯を手前に動かすと歯が傾いてしまいます。
 これは、ワイヤー矯正もインビザラインも同じことです。
 ワイヤー矯正では、職人芸で、この欠点をカバーします。
 インビザラインでも技術の進歩で、気を付けて治療を進めていけばこの欠点をカバーできるようになりました。
インビザラインを否定的に言っている先生は、どうもインビザラインをしていない先生のように感じます。
 実は、大学病院の矯正歯科では、インビザラインをしない場合がほとんどです。
 アメリカの会社のアライン・テクノロジー社の配下になって治療はすることができない環境にあるようです。
 大学では、ワイヤー矯正をメインに行っています。
 大学の新人の先生は、1日に100本のワイヤー曲げる練習をすると言われます。
 ワイヤーを曲げる職人芸の修行をします。
 しかし、若い先生は、大学をやめるとインビザラインの研修を受けて、インビザラインの治療を始めます。
 それは、ワイヤー矯正より、インビザラインの方が圧倒的にニーズが高いからです。
 インビザラインという新しい治療を行っていない先生ほど、インビザラインを否定的に言う傾向があるように思えます。